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変革人材育成に向けた新任管理職研修の組み立て方

公開日:2024/03/27 更新日:2024/03/27

日本企業が大きな変革を求められている現在、人材育成についても、これまでとは違う考え方が求められます。中でもとくに大きな発想の転換を求められるのがミドル層の育成方針。今回は、変革を牽引できる管理職を育成する具体的な手法をご紹介します。

現代のミドル層に求められる能力とは?

経営トップ層のみが戦略策定を担っていた時代には、ミドル層の主な役割は「トップの意志を現場に落とし込む」ための調整とマネジメントでした。そのため、自社の業務に関する知識の「広さ」と、組織を「維持」する能力を重視した人材開発が行われてきたのです。しかし、現代の組織では、ミドル層自身も変革をけん引する役割が求められます。ミドル層の育成においても、「維持」ではなく「変革」の能力を開発する必要があると言えます。

さらに、変革を目指す組織には多様性が求められます。つまり、ミドル層がマネジメントするべき組織も、今後は決して均質ではないということ。ミドルマネジメントには、多様な人材を統合する力も求められることになります。

変革人材の育成のため、階層別研修にも刷新が必要

こうした人材の育成は、従来のようにメンバー一律に同内容の研修を実施する方法ではうまくいきません。育成対象者がすでに持っているスキルや専門性について、適切に活かす仕組みも必要になります。これまで一般に行われてきた階層別研修についても、全社一律で行うのではなく、対象者ごとのスキルや専門性を踏まえた内容にしていく必要があると言えるでしょう。ミドル層の研修については、新任管理職への昇任タイミングから、こうしたことを意識していくべきなのです。

【シリーズ:変革リーダー育成のススメ】
1回 変革が求められる今、必要な人材育成の考え方

4つのステップで変革けん引人材を育成する新任者研修の例

ここからは、変革人材育成のためにJMAソリューションが新たにご提案する管理者研修のステップをご紹介しましょう。

基本的なステップは、①アセスメント②インプット③チャレンジ④サポートから成り立っており、②③④を繰り返す形となります。

①アセスメント

変革けん引者としての管理者(ミドルマネジメント)に求められるのは、部門を変革するためのマネジメント力です。こうした能力について現状を知るため、以下のアセスメントを実施します。

部門課題解決力アセスメント

課題解決のための構想策定力と実行完遂力がそれぞれどの程度あるかを測定します。

部門の人・組織を活かす力アセスメント

チームの中の個を活かす力と、チームを形成しけん引する力がそれぞれどの程度あるかを測定します。

②-1インプット1(研修1回目/知識習得)

講義を通じて必要な知識をインプットし、それをもとに部門課題を設定します。

 初回では、講義を受ける前にアセスメント結果に基づいて育成対象者自身が自身の強みと弱みを認識し、職能要件に向けてどのような変革が必要か、自ら課題を設定、発表します。

その上で改めて、管理者としての役割、部門の目指すべき姿などについて学び、目指す姿を達成するための部門課題を設定します。

③-1チャレンジ1(修羅場)

現実の業務の中で、学んだことの実践に取り組みます。自らの力で障壁を乗り越え、自分なりのリーダーシップのあり方を身につけます。

具体的には、担当部門でリーダーシップを発揮し、上司や他部門を巻き込んで、設定した部門課題への合意を得るなどが考えられます。

④-1サポート1(限界打破支援)

研修セッションの合間の実務フェーズにも、講師がメールでアドバイスやフィードバックを行います。

②-2インプット2(研修2回目/知識習得)

③-1の内容と結果について発表、講師からのアドバイスのもと検討内容の修正を行います。

 その後、優先課題を設定し、「目的」「定性目標」「数値目標」「推進スケジュール」を設定。部門方針としてとりまとめます。

③-2チャレンジ2(修羅場)

②-2で取りまとめた方針について、再度上司や他部門も巻き込んだ合意を得ます。

④-2サポート2(限界打破支援)

前回同様、講師がメールでアドバイスやフィードバックを行います。

②-3インプット3(研修/知識習得)

構想した部門改革プランを経営幹部に向けて発表。その後、これまでの学びを整理し、今後の成長課題を設定します。

個別育成の効果を上げるアセスメントと実践サポート

このプログラムのポイントは以下の2点です。

研修(インプット)の前に、アセスメントで個別の課題を洗い出す。

アセスメントには、育成対象者自身が認識している自分の意識・思考・発言・行動と、他者から見たそれとのギャップを深く認識し、自省を促す効果があります。事前のアセスメントで育成対象者の現状を洗い出すことで、深い自己認識のもとで学びを進めることができます。

 実務の場(チャレンジ)でも、講師がサポートを行う

チャレンジは困難を伴うため、突破するには第三者からのサポートや示唆が大きな意味を持ちます。JMAソリューションでは研修の合間の実践においても講師がサポート役として伴走。育成対象者は、いわばエグゼクティブ・コーチングを受けながら学ぶことができます。

 

企業にとっての急務である変革人材の育成は、早い段階から行うに越したことはありません。将来の変革を担う人材として重要なミドル層の研修から、まずは検討してみていただければ幸いです。