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【事例】自社に合わせたスキル別研修とは?カスタマイズのポイント

公開日:2024/09/24 更新日:2024/09/24

スキル別の研修は、それぞれの企業の課題を解決するためのものであるべきです。JMAソリューションでは、ご依頼をいただいた企業様に対して丁寧なヒアリングを行い、ご依頼の背景を理解したうえで、課題の解決につながるご提案をしています。ここでは、実際にいただいたスキル別研修のご依頼の中から、ご相談のきっかけとその背景、それに対して実施した研修の企画のポイントをお伝えします。

ケース① 大手宿泊業A社様の場合

ご相談をいただいたきっかけ

JMAの主催する展示会「ホテル・レストラン・ショー」へのご来場

展示会のブースにて育成・研修に関するご相談をいただくこともよくあります。

ご依頼内容

カスタマーハラスメントに関する研修の実施

ご依頼の背景

宿泊業は、カスタマーハラスメントにさらされやすい業種。そんな中、「都が対策に向けて委員会を立ち上げた」「国でもカスタマーハラスメント対策が法制化される見通しだ」といったニュースに触れ、企業としてどういう対策をとるべきかディスカッションをしたいと考えている。これにあたり、社内のキーパーソンとなる人物を対象にカスタマーハラスメントの基本を学ばせたい。

「なぜ研修をしようと考えたのか?」という点は、重要な背景情報。できるだけ細かく伺っていきます。

ご提案のポイント

カスタマーハラスメントの場合、「発生した現場でどう対応するか(カスタマーへの対応)」というテーマと、「どのようなポリシーやルールを作るか(従業員を守るための対策)」というテーマで学ぶべき内容も異なります。カスタマーハラスメント対策の法制化では、企業にも従業員保護のための対策が求められる見通しで、「法制化等の動きに備えたい」いう今回の背景を踏まえるならば、学ぶべきは後者に向けた内容だと言えます。

ヒアリングの段階では、A社様側から「現場での対応方法についても取り上げては」というご意見もありましたが、今回は「社内の仕組みを考える」ための研修ということで、もう少し上位概念の話に絞った内容で研修を実施することになりました。

 また、「今後のディスカッションに向け、社内から多くの声を聴きたい」というご要望があったため、研修参加者からの質疑応答の時間を長めに設定。各ホテルの支配人から、自店に特有の課題など、リアルな声を集めることができました。

企画が進むと、さまざまな関係者から新たなご要望が出てくる場合もありますが、本来の目的を常に意識してご提案をします。

ケース② 大手情報サービス業B社様の場合

ご相談をいただいたきっかけ

JMAの実施する集合研修を受講されたこと

JMAでは一定の内容で実施する公開研修を数多く開催しています。その内容をベースとしたカスタマイズのご相談も承っています。

ご依頼内容

セクシャルハラスメントに関する研修の実施 

ご依頼の背景

社内でセクシャルハラスメントが発生し、係争事件に発展してしまった。今後こうしたことが起こらないよう早急に研修を行いたいという社長の肝いりで、「部長クラスを対象に、全国で約2000名に同じコンセプトの教育したい」ということになった。研修で取り上げるケースについては、社内で実際に起こった例をもとにB社法務部が作成したものを使用するのが条件。なお、対象者は基本的に、eラーニングでハラスメント研修を受講済みである。

「どなたの発案で研修を実施することになったのか(人事、現場、経営陣など)」は、企画の重要なヒントになります。

ご提案のポイント

eラーニングでの受講はしているのに事件が起こってしまったということは、座学だけでは身についていない内容があるということです。そこで今回の研修では、実感を持って身に着けていただくことを重視し、研修中にワークの時間を設けました。 

研修参加者は部長クラスの方々ということで多忙な方が多く、「2時間程度で実施したい」というご要望もありました。しかし、B社様からの「部長が自ら講師となり、課長以下への教育を行えるようになる」というゴールに向け、理解度を上げるためには、ワークに時間をかけることが必要だとご提案し、3時間で行うことになりました。 

講師については、B社様とのご相談のもと、盛り上げ上手なタイプの講師をアサインしました。これは、ベースはeラーニングで身についているので、当日は知識を身に着けるより参加者から引き出すことを重視するべきだとの考えから。深刻になりがちなハラスメントの問題を、明るく前向きに議論することを意識した結果でもあります。

対象者の多い研修ですが、「同じ温度感で実施したい」とのご要望から、1人の講師がすべての研修を担当。全国各地の拠点で各回50名ずつ、約1カ月かけて実施しました。

座学中心か、ワーク中心かといった研修手法は、目指す成果に合わせて最も効果的な方法をご提案しています。

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