今の時代に求められるリーダーを育てるためには 講師インタビュー(1)
研修の最前線で活躍する講師へのインタビューを通じて、人材育成について考えるシリーズ。
企業を取り巻く環境が劇的に変化している今、リーダーに求められる資質も変化しています。どのような資質が求められ、企業はどのようにサポートをしていくべきなのか。HCD(Human Capital Development)のマツイ エリザベス氏と川島民子氏にお話を伺いました。
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1.リーダーシップ研修で、可能性を紐解く
―お二人はリーダーに対する研修をされていますが、研修を通じてどのようなことを感じますか?
<川島>
リーダーになった方の多くは「こんな自分がリーダーで良いの?」という疑問や不安を持っていますね。まずは、それを解消してあげないといけないと思います。自分自身を受け入れ、自分を信じ、信頼することができないと、リーダーとしての活動がうまくいかないからです。まずは、そこが根本ではないでしょうか。
―確かにリーダーになることに重責を感じ、「リーダーになりたくない」とさえ言う声も聞きますね。
<エリ>
リーダーになることに魅力を感じないからでしょうね。苦労ばかりしているリーダーの姿を見ていると、なりたくないと思ってしまう。ロールモデルがいないからだと思います。
―特に、日本の女性にそういう声が多いですね。「女性活躍」と言われていますが、「リーダーになりたくない」と言う人も多いと聞いています。そういう女性リーダーには、どのようなアドバイスをしたらいいでしょうか。
<川島>
「あなたがリーダーの役割を担えるから、そのポジションを与えられた。だから、自分を信じなさい」ということですね。研修で女性リーダーの話を聞くと、「会社を良くしていきたい」という気持ちを持っていることが多いんです。自分なりのやり方でいいんだとわかると、成長していくことができると思います。無理をして、自分以外の誰かになる必要はないんですよ。
<エリ>
あるがままの自分を受け入れるということは、「自分に傲慢になる」こととは違います。自分は完成しているから、もう成長する術はないんだということではなくて、「成長というのは一生の旅だ」と考えるべきです。死ぬまで成長する意思を持つ。
最近の脳の研究から、私達の脳細胞は死ぬまで学ぶことができるということがわかっています。どんなに年をとっても成長する術はあります。だから、リーダーもずっと勉強しなければいけない。好奇心を持たなければいけない。好奇心を持って、他人から学ぶ。その可能性を紐解くのが、リーダーシップ研修だと思います。
~つづく(1/5)~
第2回 企業が直面する課題
第3回 「変革」には「認識」から
第5回 リーダーに求められる「人間力」