ウェビナーレポート
管理職層に求められる「1on1ミーティング」の対話力と成功の秘訣
変化の激しいVUCAの時代、さらにコロナ禍によるテレワークが導入される中で、管理職層に対話力が求められています。そこで、JMAでは経営層を中心とした「エグゼクティブコーチング」などを実施している齋藤 淳子氏にご登壇いただき、管理職層に求められる「1on1ミーティング」の対話力と成功の秘訣をご紹介するウェビナーを実施しました。
その模様をレポートします。(2021年6月7日実施)
1on1ミーティングと「目標管理面談」の違い
1on1ミーティングとは、目標達成や業務上の進歩確認の面談以外に、上司と部下が自由に対話をする定期的な対話の場のことです。最初に齋藤氏が強調したのは、「目標管理面談」と1on1ミーティングの目的の大きな違いについてでした。それは、「目標管理面談」は期ごとの目標設定やその取り組み結果について期初・期末に共有することが主眼であるのに対し、1on1ミーティングはより頻度高く定期的な対話による関係構築や部下側の成長支援を目的としているということです。
コロナ禍のように前例がない状況においては、上司・部下間のコミュニケーション、つまりお互いの対話力が必要とされますが、対話力は日々の関係性からできあがっていくものです。そこでまず、こうした対話力を高めるために「1on1ミーティング」が果たす役割やメリットが語られました。
1on1ミーティングの成功のポイントを伝授
企業にはそれぞれ文化や特徴があるため、「1on1ミーティング」をただ導入してもすぐ成功するとはいえません。これについては「1on1ミーティングはこうあるべきだと決めつけず、やりながらトライアンドエラーで修正し、その企業にあったやり方が掴めるようになるものだ」と齋藤氏。
ただし、これは1on1ミーティングをそれぞれが自由なやり方で行えばよいという意味ではありません。1on1ミーティングが期待される効果を発揮するためには、「1on1の場」に対してコーチ(上司)とクライアント(部下)のお互いの合意が土台になります。ウェビナーでは、1on1ミーティングを実施するために必要な具体的なポイントと成功の鍵が紹介されました。
たとえばコーチにとっては、対話力のベースとして、部下のことを知るために、1on1ミーティング実施前に情報シートを用意すること、そして何よりも「1on1の必要性」を自分の言葉で部下に伝える熱意など、関係性づくりに向けた準備も重要なポイントになるということです。
「何をテーマに話し合うべきか?」など具体的な疑問に回答
最後に、期待される効果を発揮するために必要なオリエンテーション、研修の進め方、「どんな質問をすれば効果的なのか」など、1on1ミーティングを効果的に進めるためのトレーニング内容が紹介されました。
また、これから1on1ミーティングの導入を検討されている方、すでに導入している方からの事前アンケートによるコメントや、当日チャットで寄せられた質問に齋藤氏が回答。「成長意欲があまりない若手の部下がいる」「1on1で話すべき内容について」「プライベートな内容についての踏み込み度合い」「クライアントの行うべきトレーニングについて」などの悩みや質問に対して、実践的なアドバイスがなされました。
講師紹介
齋藤 淳子(Jyunko Sito)
株式会社ブライト・サクセサーズ
【略歴】
立教大学法学部卒、立教大学ビジネスデザイン研究科博士課程前期課程終了、経営管理学修士(MBA)取得。エグゼクティブコーチングとして勤務後、2017年に株式会社ブライト・サクセサーズを設立し、エグゼクティブコーチングや、経営層を中心としたコーチングプロジェクトの運営リーダーを行う。
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