研修の構成・流れの設定|経営幹部育成のSTEPをつかむ!『リーダー育成読本』Vol.6
公開日:2015/11/12 更新日:2023/09/13
「これから経営幹部育成研修の実施を考えている方」、「経営幹部育成研修を実施しているが、どうもうまくいっていないと感じている方」へ・・・
JMAのご支援の蓄積から、「経営幹部育成研修の設計」をする上でベースとなる考え方を皆様にお伝えしていくコラムです。
STEP5 研修の構成・流れの設定
どのような成果物にするのかが決まれば、今度はそこに向かって研修自体をどのような構成にしていくのかを考えます。これまでの支援実績から、比較的多く採用されているパターンをいくつかご紹介します。
【使用語句について】
INPUT(インプット) : 例として「戦略」、「マーケティング」、「財務」などの経営基礎知識・スキルを習得するもの (知識獲得のためのケーススタディやディスカッション等も含む)
OUTPUT(アウトプット) : INPUTした経営基礎知識を使って、「経営課題解決提案」、「新規事業提案」等を作成するもの
以下でご紹介するのは、よくあるパターンの例であり、目的・ゴール・成果物を考慮した上で、最適な構成・流れを検討する必要があります。また予算等との兼ね合いで、研修全体の回数や 期間に制約も発生しますので、考えうる中でベストの構成にしていきます。
パターン1(インプット→アウトプット)
【特徴】
- 「知識獲得期間(INPUT)」、「実習期間(OUTPUT)」が明確であり、受講者としても流れの意図が分かりやすい
- 「実習期間」に成果物作成を一気に進めることができるので、集中してできる
- INPUTの初期で学んだことが、OUTPUTに入った段階で忘れてしまっている場合がある
パターン2(インプット&アウトプットのハイブリッド)
【特徴】
- 学んだ知識をすぐに活用できるので記憶の劣化が少なく、“実践”を意識しながら学びを進められる
- 段階的に作成していくので、全体観が掴みにくい
パターン3(アウトプットのみ)
【特徴】
- 知識は個人で学ぶべきという考えが前提にあり、インプットフェーズがない
- 議論や企画立案という、集合研修だからこそ参加者相互に刺激し合える場面に注力することができる
- 研修開始段階での知識保有度がばらつく可能性があり、アウトプットの質のバラつき発生のリスクがある
その他のパターン①(「他流試合」併用型 ※他企業との合同研修)
【特徴】
- 通常の流れに加え、他社・他者との交流による視野、視点の拡大が見込める
- 公開型の「他流試合」は開催日程が決まっているため、自社の選抜研修の流れに合うかどうか見極めが必要。15名以上で選抜研修を実施している場合、全員が同じタイミングで「他流試合」の開催回に参加できないことがネック
その他のパターン②(成果物がコミットメント)
【特徴】
- OUTPUTフェーズを設けず、成果物作成には個人で取り組む
- 個人で主に研修時間外に課題に取り組むため、内省を引き出すようなインプットや問いかけ、個人活動のための支援が必要
『経営幹部育成研修の設計STEP』
★STEP1 自社の経営者像の明確化
★STEP2 研修の目的とゴールの設定
★STEP3 人選
★STEP4 成果物の設定
★STEP5 研修の構成・流れの設定
★STEP6 学習テーマと内容の設定
★STEP7 研修を充実させるツール・仕組みの検討
経営幹部育成研修の実現をご支援しています
この『リーダー読本』は、「これから経営幹部育成研修の実施を考えている方」、「経営幹部育成研修を実施しているが、どうもうまくいっていないと感じている方」に向けて、進め方のヒントをお伝えするために執筆しています。
JMAソリューションでは、本コラムでお伝えしているプロセスをお客様と共に具体的に検討し、実現を支援いたします。 経営幹部育成研修について課題をお持ちの方は、ぜひご相談ください。
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