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リモートワーク下でのOJT、成功のポイントは?
新入社員研修が終わるとOJTによる育成がスタートする企業も多いでしょう。しかし、最近定着しつつあるリモート環境下ではOJTも難しく、それがマネージャーにとっての課題になることもよくあります。リモート環境でのOJTにおける問題点やその対処法などをお伝えします。
リモートワーク環境で新人が感じがちなこと
リモート環境では、仕事に不慣れな若手社員ほど悩みを抱えがちです。とくに新入社員が感じがちなのが次のようなことです。
成長を実感できない
出社していれば近くにいる上司や先輩の仕事を観察しながら学ぶことができますが、リモート環境下では近くで先輩の業務から学ぶことができず、成長を実感できないことがあります。
疎外感や孤独感を覚えやすい
直接、上司や同僚と顔を合わせることが少ないと、新入社員は仲間意識を抱くチャンスが得られず、疎外感や孤独感を覚えやすくなります。
組織の一員とみなされているのか不安に感じる
リモート環境下では、上司が様子を見ながら声をかけるのが難しいため、新入社員が明確な指示を与えられず待機時間が増える場合も。そうなると、「自分は組織に必要でなく、後回しにされているのではないか」と感じやすく、モチベーションの低下につながります。
上司の言葉が一方的に感じられやすい
リモート環境下では、上司や先輩とのコミュニケーション不足により信頼関係を構築しづらい傾向にあります。そのため新人は上司の指導や指示を一方的なものと感じてしまい、ストレスを感じることもあります。
言葉は知っているが実際のやり方が分からない
「ホウレンソウ(報連相)」のようなごく基本的な行動について、具体的な方法を上司に確認するタイミングを逃し、どうしてよいかわからなくなる場合があります。
OJT担当者側の問題
リモート化でのOJTの進め方を考える前に、そもそもOJTそのものがうまくいかないケースもあります。OJT担当者の問題として、次のようなことが考えられます。
OJT担当者が多忙
OJT担当者が多忙な場合、新人とのコミュニケーションが希薄になり、指導が後回しになることがあります。
担当者によって質にばらつきが出る
OJTの内容が体系されず、担当者任せになっている場合、指導の質に差が出ます。新人が成長しないだけでなく、新人同士でのOJTに対する情報共有によって、会社に対する不信感が生まれることもあるかもしれません。
OJT担当者にモチベーションがない
OJT担当者の動機づけができていない場合、指導するモチベーションが湧きにくくなりがちです。新人育成に対する気持ちが薄いため、感情に任せた指導や一方的な指導をしてしまう恐れもあります。
目的や計画が共有されていない、または設定できていない
OJTのゴールが担当者に共有されていないと、場当たり的な指導になってしまいます。OJT終了時の新人のゴールだけでなく、育成担当者の育成スキルのゴールを決めるといいでしょう。
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リモートワーク環境でのOJTの問題点
リモート環境下でのOJTについて、学ぶ側、担当者側それぞれに起こりがちな問題を考えてみましょう。
学ぶ側の問題
分からないことをすぐに聞きづらい
リモート環境下では、上司や先輩に声をかけやすい距離にいないため、分からないことをすぐに聞きづらい状態です。また、対面と比べて担当者が新人の困っている様子に気づきづらいこともあります。新人にとって、すぐに質問できない、すぐに回答がもらえないという状態はストレスにつながりやすく、自らの成長に対しても不安を感じやすくなります。
指導が命令のように聞こえてストレスを感じる
信頼関係ができていないことに加えて顔の見えづらい環境では、OJT担当者の指導を「命令されている」と捉えストレスを感じてしまう場合があります。OJT担当者は改善点を伝えたつもりでも、新人が「叱られた」と感じてしまうと、最悪の場合は離職につながるケースもあるほどです。
OJT担当者側の問題
相手に伝わっているかどうかわかりにくい
PCの画面越しの指導では、学ぶ側が本当に理解しているのか分かりにくい傾向があります。また教えたことを学ぶ側が実施しているか、成長につながっているかなど判断しにくいことも問題です。
対面より負担が大きい
学ぶ側が理解できているかの確認作業においても、PCで画面共有したり、システムに入って確認したりと時間がかかるだけでなく、コミュニケーションが取りにくいため、OJT担当者の負担が大きくなるのも課題です。
リモートワーク環境でのOJTのポイント
ここまでの内容を踏まえ、リモートワーク環境下でOJTがうまくいくためには、次のようなことに気をつけてみるとよいかもしれません。
OJTの目的や流れを共有する
人事担当者、部署の責任者、OJT担当者、新入社員の全員でOJTの目的や流れを共有することで、ゴールが明確になり同じ目的に向かって実行しやすくなります。OJT担当者も指導を実施し、新人の成長を目にすることでマネジメント能力が高まります。
対面時以上に密なコミュニケーションを行う
リモートワーク環境下での課題であるコミュニケーション不足を解消するには、対面以上に密なコミュニケーションを取る必要があります。定期的に話す場を設ければ、分からないこと、困ったことを気軽に聞きやすい場だけでなく、新人が安心できる場にもなるでしょう。
新入社員が自分から話しやすいようため、OJT担当者が定期的に「相談したいことはないか」と声かけするのもよいでしょう。
オンラインならではのよさも活かす
逆転の発想として、オンラインだからできることもあります。たとえば、遠方の取引先との打ち合わせにも新入社員を同席させやすく、さまざまな交渉などの事例を見てもらうこともできるでしょう。またOJT担当者も距離に左右されず、遠方にいる優秀な社員から選任できるのもメリットです。オンライン上で所属部署以外の社員達と交流する機会を作ることができるのもリモート環境ならではかもしれません。
リモート環境下での新人育成は、今後、マネージャーにとっても必要なスキルになっていくと考えられます。仕事環境に応じて対応できるよう、意識して取り組んでみてはいかがでしょうか。
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