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公開日 : 更新日 : 中堅社員向け選抜型研修のメリット—組織を動かすリーダーシップの磨き方

日本企業の多くは平等を重んじるあまり、中堅社員への教育を一律のボトムアップ型に留めてしまいがちですが、現代のビジネス環境においては、ある程度早くから選抜型の育成を行うことも検討する必要があります。本稿では、こうした選抜型の研修において、中堅社員がリーダーへと覚醒するための「一皮むける体験」の作り方を解説します。

企業の次世代を担うリーダーが育たない理由

「次世代のリーダーとなるべき人材が育っていない」「課長に登用した人材がプレイングマネジャーとして手一杯になっていて、組織運営がおろそかになる」といった課題に心当たりのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。実際、多くの企業で耳にする課題です。

こうした課題の原因の一つは、課長に登用されたタイミングなど、マネジメント職に就いてから育成を始めている点にあります。

現代のような環境では、いわゆる「ミドルマネジメント」と呼ばれる課長層の力がビジネスを大きく左右します。課長、ミドルマネジャーとして必要な力を発揮してもらうには、課長に昇進してからの研修では間に合いません。つまり、中堅層のうちからある程度、意図的に視座を引き上げる育成を行うことが必要なのです。

■早い段階からの育成が必要な理由が分かるコラム
戦略思考力の第一歩――若手社員から始めるべき研修 >>

中堅社員としての優秀さがリーダー転換の足かせに?

実は、現場で高く評価されている中堅社員ほどリーダーへの転換に苦戦するというパラドックスが存在します。そこには、以下のような中堅層特有の心理的なハードルがあります。

担当者としての強い意識

自分のタスクを完遂する能力が高い、いわゆる「仕事ができる中堅」ほど、自分でやった方が早い、正確だという成功体験を強く持っています。この高い実務能力が、皮肉にも「他人に任せる」「組織全体を俯瞰して意思決定する」というリーダーに必要なマインドセットへの切り替えを阻害します。

同調圧力と横並び意識

中堅層は、職場の人間関係において「現場の仲間」としての連帯感を強く感じる時期でもあります。その中で一人だけ目立つことや、同僚に対して厳しいフィードバックを行うことに強い心理的ブレーキがかかる場合も少なくありません。こうした「横並び意識」が、リーダーとしての覚醒を妨げる大きな要因となる場合があります。

フォロワーシップへの安住

長年、有能なフォロワーとして上司を支えてきた中堅社員には、「意思決定は上がするもの」「自分は実行の責任者である」という役割認識が生まれてしまっているかもしれません。この安定した役割から抜け出し、自らがリスクを負って決断する立場に踏み出すことへの心理的ハードルは、想像以上に高いものです。

中堅社員研修を「選抜型」で行う意義

こうした中堅社員ならではのハードルは、通常業務の延長線上にある育成ではなかなか突破しにくいものですが、そのような場面で効果を発揮するのが選抜型の研修です。たとえば以下のようなメリットが考えられます。

「期待」というメッセージにより強制的にマインド切り替えができる

中堅社員の多くは「現場の仲間」という心地よい関係性に安住しているとも言えます。ここから抜け出させるには、会社が公式に「あなたは次世代のリーダー候補である」という期待を表明することがある種の外圧として働きます。指名されることで初めて、受講者も「これまでの延長線上ではいられない」という覚悟を決めることができるのです。

組織変革に向けたレバレッジ効果を最大化できる

全員を一律に10%引き上げるよりも、影響力のあるキーマンを50%引き上げる方が組織全体の変革スピードは速まります。選抜されたリーダー候補が現場で新しい行動を始めることで、周囲の社員に「あの人が変わったなら、自分たちも」という波及効果を生むことにもつながります。

投資対効果が最適化できる

限られた教育予算を、最も変化の期待できる層に集中投下するのは経済的観点からも合理的です。

選抜型の研修は、「不公平だ」「選ばれなかった人のモチベーション低下につながる」とネガティブに受け止められているかもしれません。しかし、たとえば選ばれなかった人に再チャレンジのチャンスを与えるなどの施策によるフォローは十分に可能です。なおJMAでは、各企業様への綿密なヒアリングのうえ、こうした選抜型研修についても、選抜基準からフォロー施策まで幅広くご提案が可能です。

■選抜型研修の実施についても無料のご相談を承ります。詳しくはぜひご相談ください。
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中堅社員をリーダー候補にする研修のポイント

中堅社員を優秀な実務家から次世代リーダーへと脱皮させるためには、単なる知識付与では不十分です。意識変革を意図的に引き起こすには、次のような転換を意識するとよいでしょう。

【視界の転換】「実務の調整」から「経営課題への参画」へ

目的

目の前の仕事を回す「担当者視点」ではなく、組織全体の未来に責任を持つ「経営者視点」を身に付けさせること。

具体的な方法

演習を単なるスキル演習で終わらせず、自社のリアルな経営課題に対する「ビジネス提言」をプログラムの柱に据えます。
こうした研修を実施するには、自社の課題を深く掘り下げることができる講師派遣型の社内研修が有効です。

【基準の転換】「社内の常識」から「社外の物差し」へ

目的

自社独自のルールや慣習から脱却し、変化の激しい時代を勝ち抜くための「普遍的なリーダー像」を確立させること。

具体的な方法

あえて社外のライバルと切磋琢磨する「公開セミナー」に派遣することで、社外の厳しい物差しに触れ、自社の強みと弱みを客観視する力が身に付きます。
JMAではこのような異業種交流型の公開教育セミナーも開催しています。こうした場では、他社のエース級社員と議論を交わすことで、「自社では当たり前だと思っていたことが、外では通用しない」という健全なショックを受ける経験ができます。

■他社交流ができるJMI(JMAマネジメントインスティテュート)の公開プログラム
他流試合型ワークショップ >>

このように、自社課題を深く掘り下げる「講師派遣研修」と、外の世界を知り視座を広げる「公開セミナー」を戦略的に組み合わせることで、井の中の蛙ではない、普遍的なリーダーシップを身につけさせることができます。これは、企業側から見た育成の難しさを解消するだけでなく、受講者自身の「市場価値を高めたい」という成長意欲にも火をつけることにもつながります。

■「市場価値を高めたい」と考える中堅社員向け施策について解説したコラムはこちら。
30代・中堅社員の離職を防ぐ「成長実感」の作り方 >>

次世代リーダー育成は「早すぎる」くらいがちょうどいい

リーダーシップは、役職がついた瞬間に開花するものではありません。中堅社員という、実務の感覚が最も鋭い時期に、孤独な意思決定や組織への責任を疑似体験させ、失敗を許容される環境でトレーニングを積むことは、数年後の組織を盤石にするための非常に効果的な投資です。

JMAでも、企業の将来を担う中核人材を育成するパートナーとして、プログラムの設計から講師の選定、選抜基準のアドバイスまで、一貫して並走いたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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